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33年目に知ったAT-33Eの実力

現用のカートリッジはオーディオテクニカのAT-33Eだ。
このカートリッジ、実に1985年から33年間も使っているが、まだまだ現役で衰える気配がない。
AT-33Eにはテーパード無垢のベリリウムに金蒸着で鳴きを抑えたカンチレバーが採用されている。
一度ベリリウムのカチっとした音を聴いてしまうとアルミカンチレバーの音はシャリシャリした感じに聴こえる。
当時の評論家の評価は「低域に力があり、中域が薄く、高域は鮮やかに再現する」ビギナー好みのドンシャリだった。
一方で当時最高に人気を博し大ベストセラーとなったカートリッジでもある。
その知名度もあり、現在も33シリーズとして新製品が出続けており最新最高級品はAT33Sa。
シバタ針を擁して価格は初代の3万円台から¥112,500まで跳ね上がっている。
はたして、このシリーズの音は本当に向上しているのだろうか。


改めて現用システムでデジ・アナ比較を行ってみた。
デジタルはオーディオ専用に組んだPCとパイオニアのDAC U-05をUSB接続。

USB環境にはASIO、USB増設カード、コモンモードノイズフィルターを使用している。

アンプはYAMAHA AS-2100、スピーカーはYAMAHA NS-1000Mの構成。

アナログは、KENWOOD KP-1100、オーディオテクニカのマグネシウムシェルにOFCリード線で取り付けたAT33-E、
アンプとスピーカーは同じ。MCヘッドアンプは通さずMM入力とした。

評論家の言葉に刷り込まれた先入観とは恐ろしいものだ。

事前にはAT33Eは高域で勝ち、低域は引き分け、中域は厚みでデジタルに負けるだろうと思っていた。
しかし、同じマスタリングのアナログマスターからプレスされたレコードとリッピングしたCD音源を、
音量を合わせ、よーいドンで同期させて再生し、セレクターで切り替えて比べたところ、
両者はまったくと言ってよいほど同じエネルギーバランスで再生されたのである。
迫力、厚み、透明度、キレ、繊細感、三次元的な定位など耳を疑うほどそっくりだ。
A-S2100のフォノイコライザーとの相性もあるだろうがAT-33Eは極めてフラットな音を聴かせたのだ。

もう一つ驚いたのは、高域の瞬発力が同じだったということ。
これも先入観で、カートリッジは盤面を滑らかにトレースするのではなく引っ掻いていると考えていた。
そのため、アナログの方が高域の瞬発力のようなものが機械的に負荷されて活きのよい音になると思っていたのだ。
しかしこれも同等だった。
この結果は逆に、デジタルの音がついにアナログに追いついたのだということを実感させられる結果だった。

では、AT-33E以外のカートリッジはどうなのか?その違いはアナログならではの楽しみということになると思う。
実際、オーディオテクニカの創業35周年モデルAT-33PTGはAT-33Eの中低域に厚みを与えてより重厚な音になっている。
この音はアナログ全盛期であれば「AT-33Eの弱点をカバーしたモデル」と評されて絶賛されたことだろう。
実はAT-33PTGは、AT-33Eがそろそろ寿命だろうと思って、ストックのつもりで20年前に買ったモデルである。

35周年記念だけあって当時の最高の素材にこだわり金蒸着ボロン無垢のテーパードカンチレバー、

PCOCC6Nコイル、ピンはPCOCC、リード線にはLC-OFCを使っている。
高域はAT-33Eよりやや薄いが、これはカンチレバーの材質の違いからくるものではないかと思っている。

本来は、デジタルは正確に、アナログも正確にというのが理想だと思うが、
アナログには音に直接変化を与える要素があり、それがデジタルにはないアナログの面白さでもある。
AT-33Eがデジタルと同じということは、我が家のシステムではいくら高いカートリッジを買っても音は向上しない。
しかし、音は変化する。その音を好むか好まないか、また値段に酔えるかどうか。その違いになるのだろう。

私は高いだけのカートリッジは使う気がしない。  

posted by kitigreen | 18:43 | Audio | comments(0) | - |
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